赤ちゃんに飲ませる水の量とタイミング

まだ体の小さい赤ちゃんにどれくらいの量の水をあげたらいいのか悩んでいる方は多いと思います。

体内の水分は大人が60%であるのに対して赤ちゃんは70〜80%と言われています。

汗も大人の2倍かくため、脱水状態になりやすいです。

健康を損なわないようにこまめに水を飲ませてあげることが大切です。

いつ、どのくらいの水をあげればいいかについて見ていきましょう。

赤ちゃんに飲ませる適量な水とは?

1日に飲ませてあげる水の量は体重10キログラム以下の場合、母乳やミルクを飲む量を含めて体重×120〜160mlが目安です。
一度に飲ませる量は30〜50mlが目安です。

脱水と与え過ぎに注意

赤ちゃんの体内は70〜80%を水分が占めています。また、大人の2倍汗をかく為、水分をすぐに消耗してしまいます。こまめに水分補給をすることが大切です。
しかし、一度にたくさん飲ませてしまうと水中毒になってしまう為、頻度を多くして一度の量は少なくすることが大切です。

◆水中毒とは
水の摂りすぎによって起こる中毒症状です。体内のカリウムやナトリウム不足に陥ってしまい、痙攣や低ナトリウム血症などの症状が出ます。死に至るケースもある為一度に飲ませる水の量には注意しましょう。

赤ちゃんに水を飲ませるタイミング

泣いた時、機嫌が悪い時

赤ちゃんが泣く理由にはお腹が空いた場合やおしっこが出た場合など様々な理由がありますが、喉が乾いた時に泣くこともあります。また、機嫌が悪い場合も喉が乾いている可能性がある為、機嫌もチェックしておきましょう

たくさん汗をかいた時、入浴後も注意

赤ちゃんがたくさん汗をかいた時にはすぐに水を飲ませてあげましょう。
また、入浴時は気づきにくいですが、大量に汗をかきます。入浴後もしっかりと水分補給させてあげましょう。

外出前
外出中は水分補給のタイミングが難しいと思います。外出前に水を飲ませてあげましょう。

赤ちゃんの体調やおしっこもチェック
声が弱々しい、顔色がよくない、肌が乾燥しているなど体調のチェックも大切です。
おしっこの色が濃くなっている場合やおしっこの量が減っている場合などは水分不足の兆候です。また、おしっこが6時間以上出ていない場合も体内の水が不足している可能性が高いのですぐに水を飲ませてあげましょう。

その他、便秘になっていないか、唇や口の中が乾燥していないかなど細かい体調のチェックも必要です。

赤ちゃんが水を飲まないときはどうする?
適度に水を補給してあげたいけれどなかなか飲んでくれない時もあります。
原因は様々なものがあります。

機嫌が悪い

機嫌が悪い場合はなかなか飲んでくれない場合があります。無理に飲ませようとはせずに少し時間を置いてから飲ませるようにしましょう。

慣れていない飲み物や美味しくないと感じた飲み物の場合

赤ちゃんも味覚はあります。初めて飲むものに抵抗を覚えたり味が薄いものや苦いものなどは美味しくないと感じてしまい吐き出してしまいます。
牛乳やジュースなど美味しい飲み物に慣れたあとは水やお茶などの味の少ない飲み物を飲みたがらなるので、牛乳やジュースの飲ませ過ぎには注意しましょう。

◆お茶や水を飲んで欲しい場合
◆容器を変えてみる
容器を変えてみると飲んでくれる場合があります。使い慣れているカップや、ストロー付きのマグカップ、哺乳瓶など飲みやすい容器に変えたら飲んでくれる可能性もあります。

◆一度に飲む量を工夫してみる
スプーンで一口ずつ飲ませたり、コップに飲み干せる量を注いだりしてまずはちょっとずつ飲んで慣れてもらう方法です。コップ一杯分は飲まなくてもちょっとずつなら飲んでくれる場合があります。

◆飲み物を変えてみる
少量で注いでも全然飲んでくれない場合は飲み物を変えてみましょう。大人用の美味しい麦茶・ほうじ茶・玄米茶などであれば飲んでくれる場合があります。大人用のお茶を使う場合はカフェインがないものを使うか、飲ませる前に十分に薄めましょう。また、水にオリゴ糖を入れるなどして味を少しつけると飲んでくれることがあります。
オリゴ糖は砂糖と比較すると甘さは50%程度ですが、低カロリーで虫歯にもなりにくく、ミネラルの吸収促進など様々なメリットがあります。整腸作用により便秘の解消や予防にもなります。

市販のしオリゴ糖は成人向けの製品も多くある為、必ず赤ちゃんでも使えるオリゴ糖を購入しましょう。また、保存料や人工甘味料などが多く含まれるものもある為、購入前に表示はしっかりと確認してください。

口の中や喉が痛い時

しばらく水を飲んでいないのに水を飲むのを嫌がる場合や普段飲み慣れているものを嫌がる場合は口の中や喉が痛い可能性があります。

赤ちゃんが飲んでも大丈夫なもの

生後8ヶ月未満の水分補給

生後8ヶ月くらいまでの水分補給はミルクや母乳中心でOKです。
生後1ヶ月くらいから母乳・ミルクだけでは水分補給が足りなくなってくるので白湯や麦茶で水分補給をしましょう。

生後8ヶ月くらいで飲んでも大丈夫なもの

加熱していない水道水
7ヶ月以降からOKです。水道水に残留塩素が含まれる為、最初は少量にしてください。
・湯冷まし
人肌くらいに冷ましてから飲ませてください。
・ほうじ茶、玄米茶
ベビー用品のものを使うか、大人が飲むものを薄めて飲ませてください。
・ミネラルウォーター・軟水
沸騰させてから飲ませてください。ミネラルは赤ちゃんの内臓に負担をかける為、最初は少量にしてください。
・赤ちゃん用イオン飲料
体調不良の時のみ使用するようにしましょう。甘い飲料の為、飲み慣れると麦茶や白湯を飲まなくなる可能性があります。また、お腹が一杯になってしまうと母乳やミルクを飲まずに栄養不足となってしまうので飲ませ過ぎには注意が必要です。
・赤ちゃん用果汁

生後1歳くらいから飲んでも大丈夫なもの

・牛乳・豆乳
食材として加熱したものであれば7ヶ月程度からでもOKです。

小学校入学以降にした方がいい飲み物

・ミネラルウォーター・硬水
ミネラルが多い硬水は赤ちゃんの内臓に負担がかかるので避けてください。
硬水が飲める年齢については何歳以上という明確な決まりはありませんが、7歳以上が望ましいという意見もあるので小学校入学前の子供に飲ませるのは控えた方が良いです。

・カフェインが多い飲料
烏龍茶や煎茶・緑茶などのカフェインの多いお茶は3歳くらいまでは避けましょう。
紅茶・コーヒー・ココアは特にカフェインが多い飲料は就学前の子供に飲ませるのは控えた方がいいです。

・大人用イオン飲料
保存料や着色料など添加物が入っています。赤ちゃん用に比べて糖分も多い為、薄めて飲ませるのもオススメしません。

赤ちゃんが体調不良の時は

体調不良の時はベビー用イオン飲料を使いましょう。
イオン飲料はミネラルや水分を素早く補給できます。下痢や発熱で大量に水分やミネラルを失った時に効果的です。

季節別水分補給のポイント

春・秋

過ごしやすい季節ですが、こまめな水分補給が必要です。
季節の代わり目は体調を崩しやすいので注意しましょう。

夏は特に水分を失いやすい季節です。他の季節以上にこまめな水分補給が必要です。
また、外出する場合は水筒やペットボトルに麦茶や白湯を入れて常に持ち歩きましょう。

冬場は汗はかきにくいですが、特に体調を崩しやすい季節でもあります。体調不良になると食欲も落ち、大量の汗により水分を失いやすくなります。体調を崩さないように注意しましょう。また、赤ちゃんにうつさないように親も体調を崩さないように注意してください。

赤ちゃんはこまめな水分補給が大切

赤ちゃんは体の70〜80%が水分の為、大人以上にこまめな水分補給が大切です。特に夏場や体調不良の時は大量に汗をかくので注意しましょう。一度にあげすぎると水中毒となってしまうので少量を複数回に分けて飲ませるようにしましょう。