マグネシウムの効果について

マグネシウムとは

マグネシウムは人の体を形成する上で必須のミネラルの一つであり、骨や歯の形成やエネルギー代謝に関与するなど生命活動の様々な場面で活用されています。成人の体には約25gが存在しており、50%〜60%がリン酸塩として骨組織に、その他血液中や筋肉の組織にも存在しています。カリウムに次いで細胞液内に多く存在していますが、細胞外液にはほとんど存在していません。

マグネシウムの役割

カルシウムと共に骨や歯の形成に関わっています。また、たんぱく質の合成やエネルギー代謝に関する機能にも影響するなど生命活動には欠かせないミネラルの一つです。また、神経の興奮や緊張を緩和、ホルモン分泌など重要な働きも持っています。

他成分との関係

◆ビタミンDとの関係
腸管内での吸収はビタミンDによって促進されています。よってビタミンDが不足している場合はマグネシウムが十分に活用できずに排出される可能性が高くなります。また、マグネシウムが十分ではないとビタミンDが代謝できず、貯蔵されたまま不活性となります。ビタミンDはカルシウムの吸収率を上げる効果もある為、骨の形成にも大きな影響があります。

◆カルシウムとの関係
マグネシウムは筋肉や骨に入るカルシウム量を調整する役割を果たしています。マグネシウムが不足するとカルシウム量のコントロールができなくなる為、骨が弱くなったり高血圧になったりします。
また、過剰なカルシウムの摂取はマグネシウムの吸収を抑制します。カルシウムは積極的に摂らなければならないミネラルですが、マグネシウムもバランスよく摂るようにしましょう。

◆マグネシウムの吸収を阻害する成分
過剰のリンの摂取はマグネシウムの抑制を阻害します。カフェイン・アルコールなど利尿効果の高いものもマグネシウムの排出を助長してしまうので注意が必要です。

マグネシウムの1日の摂取量の目安

8~29歳男性:340mg
30~49歳男性:370mg
50~69歳男性:350mg
70歳以上の男性:320mg
18~29歳女性:270mg
30~69歳女性:290mg
70歳以上の女性:270mg

マグネシウム不足

マグネシウムが不足すると不整脈、虚血性心疾患、動脈硬化、吐き気・精神障害、食欲不振、筋痙攣などの症状が発生します。カルシウムの吸収にも関わりが深いため、骨粗鬆症、高血圧などのカルシウム欠乏による症状も発生する可能性が高くなります。
また、エネルギー代謝や各酵素の働きが鈍くなる為、生活習慣病のリスクが高くなります。

アスリートなど激しい運動をする人は不足しやすい

アスリートなど激しい運動をする人はレースや練習で深刻なマグネシウム不足を引き起こしやすいです。激しい運動を行った後は通常の摂取に加えてサプリメントなどで多めに補給しましょう。

マグネシウムの過剰摂取

血圧低下、吐き気、下痢、心電図異常などの症状が発生します。
通常の食事の範囲では過剰摂取となる可能性は低く問題はありません。腎機能が低下している場合やサプリメントなどを併用している場合はこれらの症状が発生する場合があります。

マグネシウムの効果

カルシウムの吸収を促進

マグネシウムをしっかりと摂ることでカルシウムの吸収が促進され、丈夫な骨となります。また、骨や筋肉へのカルシウムの供給が安定する為、高血圧の予防になります。

イライラを減らし集中力UP

普段常にイライラいしている、集中力が足りないという方はマグネシウムなどのミネラル不足によって起因している可能性があります。マグネシウムやカルシウムなどを積極的に摂取することで集中力UPに繋がります。

血管の状態を正常に保つ

カルシウムが不足すると、血液中のカルシウム量を一定に保つ為に骨を溶かしてカルシウムを補充します。この時過剰にカルシウムを溶け出す場合が多く、血中のカルシウム濃度が増えてしまいます。過剰なカルシウムは細胞や血管内に沈着し、動脈効果や脳卒中などの原因になります。

マグネシウムはカルシウムを吸収したさいぼうの沈着を防止し、血管内を正常に保つことができます。

生活習慣病の予防

マグネシウムの摂取によりエネルギー代謝や酵素の働きが活発になる為生活習慣病の予防に繋がります。

疲労回復

マグネシウムはビタミンB群と共にエネルギー変換を補助し、疲労回復を促進します。

持久系アスリートにマグネシウムは有効

持久系のアスリートはマグネシウムを多めに摂取することで持久力の向上が期待できます。

マグネシウムの効果を得られる食品

魚介類、野菜、大豆や豆腐、納豆などの大豆製品、海藻類、玄米、アーモンド、ごまなど様々な食品に含まれています。含まれている食品自体は多いですが、リンやカフェインなどマグネシウムの吸収を阻害する成分も多く、運動やストレスでも減少する為、積極的に摂取する必要があります。

マグネシウムは日々継続して摂取することが大切

マグネシウムは体の様々な働きを助ける重要なミネラルの一つです。多くの食品に含まれている反面、排出もされやすい為、十分摂取しているつもりでも足りていないケースも多いです。マグネシウムが多く含まれる食品を中心に摂取すると共にサプリメントなども併用して積極的に摂取するようにしましょう。